女子中学生怪盗セイント・シーフは、幻のティアラを求めて

盗賊のアジトに忍び込んでいました。

 

St.シーフSt.シーフ

これが幻のティアラね。

いっただきっ。

手下手下

コラッ、待てーっ!

St.シーフSt.シーフ

だ~れが待つもんですか。

セイント・シーフは、アジトの中を疾風のごとく駆け回ります。

 

手下手下

くそっ、なんて逃げ足の速さだ。

しかし、アジトの構造をよく分かっていなかった為、逃げ場を失ってしまいます。

 

St.シーフSt.シーフ

しまった!

行き止まりだわ。

手下手下

お嬢ちゃん、もう逃げられないぜ。

いい子だからそのティアラを返してもらおうか。

St.シーフSt.シーフ

イヤよ。

手下手下

言う事を聞かない子はお仕置きだぜ~。

襲い掛かる手下でしたが、セイント・シーフの抜群の跳躍力の前に

顔面から壁に激突してしまいます。

 

手下手下

ぐへーっ!

St.シーフSt.シーフ

あ~ら、ごめんなさいね。

こんなに高く飛んでしまって。

頭上の梁に猿のように片手1本でぶら下がります。

 

St.シーフSt.シーフ

でも、出口はどこかな~?

そして、横を見ると壁にぽっかりと穴が……。

 

St.シーフSt.シーフ

何なの、この穴?

中を覗いてみます。

 

St.シーフSt.シーフ

下の方に続いているようだけど、一番下までは暗くてよく分かんない。

そして、気を失っていた手下の意識が戻りかけます。

 

St.シーフSt.シーフ

いけないっ、こうなったらココに飛び込むしかないわ。

神様、どうか私をお守り下さい。

祈りを捧げると、セイント・シーフは、その穴の中へ……。

 

彼女が飛び込んだ穴は、なんと以前まで使われていたダストシュートの投入口だったのでした。

 

そして、手下の意識が戻りますが……。

 

手下手下

チッ、あの娘、一体どこへ行きやがったんだ。

しばらくは辺りを探し回っていましたが、ダストシュートの存在を

すっかり忘れていた手下は、それに気付かず引き上げてしまいます。

 

そして、気になるのは数メートル下まで真っ逆さまに落ちたセイント・シーフです。

 

しかし、ダストシュートの最下部には大量の発砲スチロールが積まれてあった為、

それがクッションとなって傷一つ付かずに済んだのでした。

 

St.シーフSt.シーフ

やったーっ!

私って超運がいいーっ。

そして、奪ったティアラを着けてみます。

 

怪盗035

イラスト by ねもこ



St.シーフSt.シーフ

へへへっ。

お姫様みたいで、もう最高!

荒削りではありますが、お宝を奪う事に成功した怪盗セイント・シーフなのでした。