今日は、クリスマス・イブ。

 

街はクリスマスのイルミネーションや飾り付けでキラキラしていて、

カップル達は賑わっているけど、私には怪盗のお仕事があるの。

 

狙うのは、金の王冠・ゴールドクラウン。

 

お宝のありかは、悪徳宝石店という噂のある小さなお店。

 

いつもなら予告状を出して怪盗バタフライ仮面として

お邪魔するところだけど、今日だけは特別。

 

バタフライ仮面は、もちろん変装も得意。

 

サンタの衣装に着替えると大きな袋を抱えます。

 

「メリー・クリスマ~ス!」

 

怪盗042

イラスト by ねもこ



元気に、宝石店の入口へとやって来ました。

 

「××商店の○○です。商品の納品に来ました」

 

バタフライ仮面、いやサンタクロースは、受け付けで手続きを済ませた後、

店の奥にある倉庫へと入って行きます。

 

「今のサンタは何だ?」

 

「あ、はい。××商店という、クリスマス関連の商品を専門的に取り扱っているお店ですが、

毎年この時期にしか取引はありません」

 

「そうか、しかし、何か怪しいな」

 

店長は倉庫の中に入って行きます。

 

「君、その格好は何だね?」

 

「今日はクリスマス・イブなので、いつもの作業着ではなく、

サンタのコスプレをして行くよう、上の者から言われました」

 

「しかし、ハロウィンならともかくサンタにマスクとマントとは怪しいな」

 

「そ、それは・・・」

 

「この者が、本当に取引先の者かどうか調べろ!」

 

「ハハッ!」

 

店員達がサンタを取り押さえると、強引にマスクを剥ぎ取りました。

 

すると、その下にはバタフライ仮面のマスクが・・・。

 

「お、お前は何者?」

 

「バレてしまってはしょうがないわね」

 

サンタの衣装を脱ぎ去ると、その下から怪盗バタフライ仮面のコスチュームが現れました。

 

「私は怪盗バタフライ仮面。このゴールドクラウンを持ち主に返す為に参上したの」

 

「い、いつの間に・・・。しかし、なぜ、盗品であるゴールドクラウンが

ここにあると分かったのだ?」

 

「バタフライ仮面は、なんでもお見通しよ」

 

「ううーっ、こうなったら、この泥棒捕獲ネットでお前を捕まえてやるーっ!」

 

「そんな物使ったって無駄よ」

 

そう言って、持って来た大きな袋を開けると、中から大量のハトが飛び出し、

店長や店員に向かって飛んで行きます。

 

「うわーっ!」

 

そして、ハトがいなくなったと思ったら、

もうそこにはバタフライ仮面の姿はありませんでした。